東独の6×6、ペンタコン6
どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。今回は、6×6判の一眼レフ、ペンタコン6について。ドイツが東西に分断されていた時代の東側で作られたカメラです。
ペンタコン6TL
画面のサイズは6×6だからハッセルブラッドなんかと同じ。フィルムはブローニ判のロールフィルムを使う。だけど構造は黎明期の小型一眼レフとだいたい同じで、巻き上げレバーを操作すると左から右にフィルムが送られて、それと一緒に横に走る布幕のシャッターがチャージされる。ミラーもそのとき降りてきて、シャッターを切ると上がるんだけど、上がりっぱなしになる構造です。
交換式ファインダーいろいろ
ファインダーは着脱可能で、左右逆像になるけれど折り畳めて軽いウエストレベル、でっかいプリズムが入っているアイレベル、それに露出計を内蔵させたんだけれど、いまひとつちゃんと動かないTTLアイレベルファインダーなんかが用意されていた。
ストラップの吊り金具
このカメラのストラップは、特殊な金具なので苦労している人が多いよね。これはハッセルブラッドの金具を加工してペンタコン6に付けられるようにしたもの。この金具だけでは売りませんのであしからず。
ペンタコン6の交換レンズ
で、ペンタコン6の魅力と言えば、レンズがものすごく優秀なこと。ビオメターの標準レンズ80ミリや中望遠レンズ120ミリとか、ゾナーの180ミリとか、このレンズが使いたいからペンタコン6を3台そろえていたカメラマンもいたくらいですよ。
MCゾナー180ミリF2.8(カメラ別売) 43,200円
マウントアダプターを使うと、35ミリ判の一眼レフにもくっついちゃう。これはM42マウントアダプターでフォクトレンダーのVSL1にくっつけたところ。何だか格好いいよね。
MCビオメター120ミリF2.8(カメラ別売) 43,200円
これはキヤノンFDマウントアダプターでキヤノンF−1にくっつけたところ。まるで純正のレンズみたいに似合ってるよね。こういう遊びが出来るのもペンタコン6マウントのレンズの面白さかな。
ペンタコン6TLビオメター80ミリF2.8付き 54,000円
このカメラ、コマ間が不安定といわれているけれど巻き上げレバーを操作して戻すときに、親指をレバーから離さなければ問題は起きない。ただしフィルムの厚みが現在と異なる時代の設計なので、今のフィルムを通すとコマ間隔が狭くなって、13コマ撮影できます。いずれにしても古いカメラだから、何もしなければどこかに不具合があって当然なんだよね。だからウチでは整備済みのものしか売ってませんよ。