ロボットの距離計ユニット
どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。前回につづいて今回もカメラでもレンズでもなく、珍しいアクセサリーのことを話そうと思います。どんなものかというと、これだね。
ロボットスターと距離計ユニット
ロボットというのは、強力なゼンマイを積んでいて連写ができるカメラ。戦前にはドイツ空軍の飛行機の中に仕込んで戦果報告用に使ったりしていた。ロボットのピントは基本的に目測なんだけど、戦後のロボットは普通の人も使うようになったので、あとから距離計ユニットを出したんだね。
ロボット距離計ユニット 43,200円
これがロボットの距離計ユニット。たいがいのカメラに入っている虚像式の距離計と仕組みは同じだね。左上のミラーの角度が微妙に動いて、右側の黄色い窓の中に視線と45°の角度で置かれた小さなハーフミラーで反射して、像を左右に動かす。それと真正面から見えている像を合致させることでピントを合わせます。
ロボット本体、距離計ユニットとレンズ
ロボットはレンズ交換式なので、ボディとレンズの間に距離計ユニットをくっつけて使う。ライカなんかの交換レンズにはボディの中にある距離計と連動するためのカムがレンズの後ろに付いているんだけど、ロボットはそんな設計になっていない。そこで、ピントを動かすと微妙に全長が変わるレンズの先端を利用しているんだ。
レンズ先端の動きを利用
距離計ユニットのツメは、交換レンズの先端をキャッチしている。近距離になるほどレンズは繰り出されて先端も伸びてくるので、その動きを距離計ユニットの中にあるカムが伝えて測距像を映し出すミラーの角度を微妙に変えている。普通はカメラの中に似たような仕組みが組み込まれているんだけど、それがむき出しなのが凄いよね。
3種類の交換レンズに対応
でも、交換レンズの全長や繰り出し量って焦点距離によって違うよね。ロボットの距離計ユニットは、3種類の交換レンズに対応してる。XNがクセノン40mm、TXRがテレクセナー75mm、XRがクセナー37.5mmで、それぞれのポジションにツメを落とし込めば各レンズに連動する。ちなみにこの距離計ユニット、ウチで扱うのはこれで2個目だから結構レアなものですよ。