わからないことだらけのカメラ、カスカ2。
どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。今回のカメラは、シュタインハイルのカスカ2。カスカが1948年、カスカ2が1949年に登場して、ほんの数年で消えてしまった謎のカメラです。そもそもシュタインハイルは19世紀に生まれた光学メーカーで、戦前からライカのファインダーを作っていたし、交換レンズでも有名だよね。
そんなメーカーがある日突然、カメラを作った。それがカスカ。とにかくデザインが斬新だよね。フィルム交換するのに背中がパクッと開く仕組みはカスカが最初だと思う。シャッター速度も丸いダイヤルじゃなくて背中にある横長のスケールを使うのも面白いよね。
【シュタインハイル カスカ2】
カスカ2は、ファインダーに距離計が内蔵されて、85ミリと135ミリの撮影フレームが出る。レンズ交換はバヨネット式。これは1954年に登場するライカM3に大きな影響を与えたんじゃないかなぁとボクは思うんです。バヨネット式マウントも、一つのファインダーで3つのレンズが使えるのもライカM3の特長ですからね。
【標準レンズはキノン5cm F2 珍品です】
カスカは戦後の西独バイエルン地方、ミュンヘン製。アメリカに輸出された数は少なかったのか、ドイツでしか見つけられないカメラなんだけど、レンズの距離はフィート表記のものもある。わからないことだらけのカメラなんです。ちなみにカスカとカスカ2ではまるっきりレンズマウントが違っているので交換レンズの互換性はありません。
【カスカ2交換レンズ付フルセット オーバーホール済み 525.000円】
カスカって、カールアウグスト フォン シュタインハイルカメラの略なんだって。創始者のカールアウグストのためにシュタインハイルが作ったカメラ。1839年の創業だから、110周年記念でカメラを初めて作ってみたということなのかな。ババリア人のことだから、それくらいのことはやりかねないね(笑)。早田カメラも創業60周年だから、ここはひとつウチも何か作ってみちゃおうかな。