そろそろズノーやるか考え中。
どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。今回はいよいよズノーの紹介をしようと思います。『何でも鑑定団』に出るなり100万円の値を付けた幻の国産一眼レフ、それがズノー。帝国光学というレンズメーカーが夢のカメラを作ろうとしたら故障が続出して回収騒ぎになって本当に夢みたいなことになっちゃったカメラだね。
ズノー レンズキャップ(超珍品)
全部で600台作ったうち8割は回収したらしいので市場にあるのは100台程度という計算になります。キャップなんかも超珍品です。で、このズノーというカメラは1958年の発売当時としては画期的な完全自動絞りで大型のスピゴットマウントでクイックリターンミラーで裏蓋もガバッと簡単にはずせて、シャッターボタンは四角いし、あらゆる新しいアイデアを詰め込んだカメラだったんですよ。
ペンタプリズムも着脱可能
しかも、カメラのデザインをキッコーマンの醤油さしとかヤマハのオートバイなんかを手がけたことで知られるGKデザインに頼んだ。そぎ落とされたスリムなボディに新機能を詰め込んだんだからエライ! と褒めてやりたいんだけれど、カメラの機構を普通の耐久性を保って設計するなら、このサイズから3割増にしてやらないとイケナイ。そうしたらマトモに動くカメラが出来上がったと思うんだよね。
スリムな巻き上げレバー部品
詰め込んだ新機構を動かすバネのテンションが集中する巻き上げのギアなんか、普通に使おうとするだけでバリッ!と歯が欠けちゃう。それ以外にも自動絞りをボディ側からコントロールする部分の軸がブッ飛んでいったりもする。要するに、写真が撮れるような動きをしてくれるズノーって世の中にほとんどないんですよ。
ズノー 修理しての値段も思案中
だから、だいたい17個から20個くらい部品を新しく作りなおしてやらないとダメなんです。これほど手間のかかるカメラもないんだけれど、いままでに6台のズノーを動くようにしましたね。さて、7台目をいつやり始めるか、今の仮店舗だと工作用のボール盤とかも置いてないので効率悪いし、どぉしようか思案中なんです。