レクタフレックス、幻のレンズ。
どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。2014年松屋銀座で開催される世界の中古カメラ市に出品するカメラについて問い合わせを頂いています。今回は、その目玉についてのお話し。レクタフレックスというイタリアで1950年代の初頭に作られた一眼レフだね。
レクタフレックス
このカメラには、いろんな国のメーカーがレンズを供給していた。本国イタリアのベータだけじゃなく、フランスのアンジェニューやSOMベルチオ、ドイツのカール・ツァイスやシュナイダー、リヒテンシュタインのキルフィットなどなど。節操がないというか豪華っていうか、レンズの作られた街を想像するだけで旅気分になるよね。
レクタフレックス用交換レンズ
左から時計回りでパリ、ファドゥーツ、イエナ、ふたたびパリ、そしてクロイツナッハ。レクタフレックスの交換レンズって種類が多いけど、その中でも幻と言われたレンズの出身地はブラウンシュバイクだね。そう、あのフォクトレンダーもレクタフレックス用にレンズを作っていたんだ。その中でもレア度☆☆☆☆☆☆なのが、ノクトンです。
レクタフレックス用ノクトン
そもそもこのレンズは、フォクトレンダーのプロミネントというカメラの交換レンズとして設計されたんだ。そしてごく少数がライカマウントで発売されて超珍品の類なんだけど、レクタフレックス用のノクトンはそんなレベルじゃない。いままで実物を見たことある人をボクは知りませんし、今回ボクも初めて見た。
発売当時の記事には、フォクトレンダーのf/1.5のレンズという記述があるけれどノクトンという名前はない。売り出されたかどうかも定かでない。でも試作品レベルのものは確かに存在していて、それが今回の中古カメラ市に出るんですね。
レクタフレックス 整備済みセット 250万円
さあ、こんなチャンスは滅多にないから銀座松屋に見物にいらしてください。もしかしたら朝一番で売れちゃうかもしれないので、タイミングを逃してしまった場合は本当に幻だったと思ってくださいね。皆様のお越しをお待ちしています。