早田カメラ史 『懐かしの1枚』

第一回 スバル360とハッピー

どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。毎回カメラのことを話すのもくたびれてきたので、今回はちょっと趣向を変えて昔の写真でも見てもらうことにします。早田カメラが浅草で店を開いたのは昭和27年。西暦だと1952年なので今年で65周年。ちょうど節目の年でもあるので、早田カメラのことを知ってもらおうかと思います。

早田カメラ (1971頃) 早田カメラ (1971頃)

この写真がいつ撮られたのか? 店のクルマから推測すると1971年かな。これはスバル360のカスタム。普通のスバル360みたいに後ろが丸くなっていなくてバンタイプで後ろのドアがガバッと開く。これで品物をよく運んでいたんですよ。ボクは20か21才だね。まだオヤジも生きていて、店に2人いてもしょうがないからボクはブローカーみたいな仕事をしていたんだよね。

だからよく運転していたんだけど、このスバルを隣の蕎麦屋のお兄ちゃんが貸してくれっていうから貸したんだけど、新橋の坂でクルマごと転がっちゃって全損しちゃったの。で、ちょうどいいカスタムを見つけて買って返してもらったんだよね。2台目のカスタムのエンジンが調子悪くなって修理しないといけないなぁ。とか思っていた頃にオヤジが死んで、ボクが店にいなきゃならなくなったの。だからカスタムは直さずにテントウ虫みたいな普通のスバル360に買い替えたんですよ。仕事のクルマじゃなくて、休みの日に乗るクルマ。それからずっとボクはこの店にいるというわけです。

で、スバル360の横にいるのが飼い犬のハッピー。その隣でしゃがんでいるのが弟のケイジだね。たぶん中3ぐらいじゃないかな。弟はカメラ屋にはならず、クルマの部品なんかを扱う貿易の仕事をしてます。この頃からずっと、早田カメラには犬がいるんですよ。初代がこの写真に写ってるスピッツのハッピー。そのあとが柴犬のチャッピー。で、ポメラニアンがメリー・ルン・ルーリーと3代つづくんだよね。

ルーリーは耳が悪かったので急に触られたりするとビックリしてお客さんが噛みつかれたりしてたなぁ。そのあとラプラドールのティナ。ティナはおとなしくていい子だったですよ。ティナのあとはチワワのピコ。アイツは甘やかされてちょっと生意気になっちゃったね。いま店にいるのはティーカッププードルとチワワのミックスのアビー。あんまり小さくて階段を自分では降りられないから店に出てくることはないんだけれど、2階でクゥーン!とか鳴いてる声が聞こえてくると思いますよ。